くららで7年振りとなる大歌舞伎公演は、古典歌舞伎に定評のある中村錦之助と、端正な顔立ちと長身を生かしたダイナミックな立ち回りで歌舞伎にとどまらずドラマなどでも注目の花形役者・中村隼人が登場!
演目は歌舞伎の醍醐味が存分に楽しめる人気演目『双蝶々曲輪日記~引窓~』
心に沁みる家族の物語を中村錦之助・中村隼人の親子共演にて上演いたします。
中村錦之助さん、中村隼人さんが公演に向けての意気込みや見所などを語られれた製作発表記者会見の模様はこちら歌舞伎公式総合サイト「歌舞伎美人」
★本公演では、ステージ下手側に花道がございます。
1階~4階の下手側バルコニー席(L列)では、花道が完全に見切れますのでご注意ください。
【 演目 】
一、ご挨拶
二、双蝶々曲輪日記 引窓
三、身替座禅
【 あらすじとみどころ 】
◆双蝶々曲輪日記 引窓
石清水八幡宮にほど近い八幡の里にある南与兵衛の家。亡き父の後妻となった義母お幸と女房お早が放生会の準備をしているところへ、相撲取りの濡髪長五郎が人目を忍んで訪ねてきます。幼い頃に養子に出されたお幸の実子である長五郎は、主筋への義理で人を殺めてしまい、母に一目会おうとやってきたのです。そこへ代官に任命され、父の名である南方十次兵衛を名のることが許された与兵衛が帰ってきます。お幸とお早は与兵衛の出世を喜びますが、与兵衛に命じられた初仕事は人相書の男を捕縛することで……。 仲秋の名月を翌日に控えた京都を舞台に、互いを思いやる親子の苦悩と情愛が描き出される義太夫狂言の名作。明かり取りの天窓(引窓)を舞台装置として巧みに用いながら、美しい月明かりのもとで展開する心温まるひと幕をご堪能ください。
◆身替座禅
大名の山蔭右京は、大の恐妻家でありながら浮気性。愛人の花子が都へやって来たことを知り、なんとか会いたいと願いますが、奥方玉の井が外出を許しません。そこで右京は、邸内の持仏堂に一晩中籠って座禅をすると嘘をつき、家来の太郎冠者に座禅衾を被せて自身の身替りにし、花子のもとへ向かいます。しかし、このことが玉の井に知られ……。 狂言の大曲「花子」をもとにした舞踊劇。花子と一夜の逢瀬を叶え、ほろ酔い加減で帰ってきた右京が、自身と花子を踊り分けながらその様子を物語る場面はみどころの一つです。怒りに打ち震える玉の井と、それに気づかず浮かれた様子の右京の対比が面白く、現代にも通じる夫婦のやり取りがユーモアたっぷりに描かれます。松羽目物に相応しい格調と品格のなかに、可笑しみが溢れる舞台をお楽しみください。
【 配役 】
■ご挨拶
中村隼人
■双蝶々曲輪日記 引窓
南与兵衛
後に南方十次兵衛 中村隼人
女房お早 市川笑三郎
母お幸 上村吉弥
濡髪長五郎 中村錦之助
■身替座禅
山蔭右京 中村隼人
太郎冠者 市川青虎
侍女千枝 上村吉太朗
同 小枝 上村折乃助
奥方玉の井 中村錦之助
~中村隼人「松竹大歌舞伎」コメント(抜粋)~
今回の巡業「松竹大歌舞伎」では、特別な試みの一つとして、「ご挨拶」をさせていただきます。
毎年お正月に浅草で行われる「新春浅草歌舞伎」では「お年玉ご挨拶」と銘打ち、芝居に先駆けて役者が素顔でお客様の前に出て、これから始まる演目のお話をしたり、皆様に楽しいお話をお届けするという歌舞伎や役者に親近感を持っていただこうという趣向がございます。毎回ご好評をいただき、歌舞伎も観たいけれど、ご挨拶も観たいというお客様がたくさんいらっしゃいました。
今回の「ご挨拶」では私中村隼人が、皆様の前でいろいろなお話、例えばご当地での思い出話や歌舞伎の歴史などを交えながら、最後には「引窓」と「身替座禅」の解説や見どころを説明して、お芝居に入っていただけたらと思います。
皆様のご来場をお待ちしております。
~コメントの全文はこちらから~