観客を魅了した全国ツアーから2年、奇跡のデュオ再び!
“このように真摯で知的で巧みな技術による音楽作りが、クラシック音楽を生かし続ける。” ――オブザーバー(英国の有力紙)
ソリストとして、ベルリン・フィル第1コンサートマスターとして、
世界のクラシック界最前線で躍動する音楽家・樫本大進
名だたる指揮者も絶賛、最高峰のピアニストとの
呼び声高い盟友・ゲルシュタイン
名手二人が紡ぎだす、至高の響きがここに実現。
スタープレイヤーの共演が、2021年の幕開けを華やかに彩ります。
《演奏曲》
プロコフィエフ:5つのメロディー Op.35bis
フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調
武満徹:妖精の距離
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番
イ長調 Op.47「クロイツェル」
※曲目・曲順は変更する場合があります。
※新型コロナウイルス感染症に係る社会的状況により、公演内容等予告なしに変更になる場合がございます。予めご了承くださいますようお願い申し上げます。
樫本 大進(ヴァイオリン) Daishin Kashimoto, Violin
1996 年のフリッツ・クライスラー、ロン = ティボーの両国際音楽コンクールでの 1 位など、5 つの権威ある国際コンクールにて優勝。現在、ドイツを拠点にソリストとして活躍する傍ら、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団第 1 コンサートマスター(2010 年正式就任)の任にある。使用楽器は 1674 年製アンドレア・グァルネリ。3 歳より恵藤久美子に学び、7 歳でジュリアード音楽院プレカレッジに入学、田中直子に師事。11 歳の時、名教授ザハール・ブロンに招かれリューベックに留学し、20 歳よりフライブルク音楽院でライナー・クスマウルに師事。これまで、マゼール、小澤征爾、ヤンソンス、ラトル、P. ヤルヴィなど著名指揮者のもと、ベルリン・フィルをはじめ国内外の著名なオーケストラと共演。室内楽でも、クレーメル、バシュメット、堤剛、パユなど世界有数のソリストと共演し、2007 年には兵庫県で室内楽音楽祭「ル・ポン国際音楽祭~赤穂・姫路」を創設し、毎年話題を呼んでいる。主な CD に、2014 年にワーナー・クラシックスから世界リリースされた「ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ全集」など。1995 年アリオン音楽賞、1997 年出光音楽賞、モービル音楽賞、1998 年新日鉄音楽賞フレッシュアーチスト賞、平成 9 年度芸術選奨文部大臣新人賞、2011 年兵庫県文化賞、チェンジメーカー 2011 クリエーター部門、2017 年姫路市芸術文化大賞、ドイツに於いてはシュタインゲンベルガー賞、ダヴィドフ賞を受賞。2019 年 12 月より、HiFi オーディオ製品ブランド「VELVET SOUND」(旭化成エレクトロニクス)公式アンバサダー。
★アーティストからのメッセージ
2 年半ぶりのキリルとのツアーになります。今回のプログラムは、異なる国の作曲家たちの曲を選んだ “ビュッフェ・スタイル” 構成です。プロコフィエフ、フランク、武満徹、ベートーヴェンを取り上げますが、1 曲 1 曲の内容は濃く、素晴らしい曲たちです。お客様のお一人お一人に、ご自分のお気に入りを見つけていただけると思います。演奏する立場としては、1 曲ずつ空気を変えていくのはチャレンジです。でも、隣に並べることで見えてくる曲の新たな魅力があると思います。例えば、ベートーヴェンの「クロイツェル」ソナタを、オール・ベートーヴェンのプログラムの中で演奏して聴いた時と、武満徹の後に演奏して聴いた時とでは、その味わいはきっと異なるはず。僕自身、それをとても楽しみにしています。
また僕は、これまで日本で「クロイツェル」ソナタも、フランクのソナタも、キリル以外のピアニストたちとも演奏してきました。例えばフランクは、フランス人のエリック・ル・サージュとのフレンチ・プログラムの中でも演奏しましたが、エリックとだからこそ表現できたフレンチらしいピュアな美しさのほかにも、この曲には沢山の側面があります。今回のキリルとの演奏では、この曲のそういった異なる表情も出すことができるだろうと思います。同じ曲を色々なピアニストと演奏できることは、とても幸せなことですね。
20 代の頃からの親しい友人であるキリルですが、お互いに年齢を重ね、人生で色々なことを経験してきました。彼はいまや世界で活躍するスターソリストです。僕もソリスト活動に加えてベルリン・フィルにも入り、彼と異なる経験を沢山積んできました。お互いに親にもなりました。そういった人生における変化や経験を、2 人の音楽にプラスに作用させたい。前回の共演でも充分にその手ごたえを感じましたが、今回もさらに良いものが作り出せたらと思います。
樫本大進
キリル・ゲルシュタイン(ピアノ) Kirill Gerstein, Piano
「ロシア・ヴォロネジ生まれ。14 歳でジャズのレジェンド、ゲイリー・バートンに出会い、バークリー音楽大学に招かれる。16 歳でクラシック音楽に焦点を合わせると、ソロモン・ミコフスキ、ドミトリー・バシキーロフ、フェレンツ・ラドシュに師事。これまでにアルトゥール・ルービンシュタイン・ピアノ・コンクール第 1 位ほかエイヴリー・フィッシャー・キャリア・グラントを受賞。栄誉あるギルモア・アーティスト賞を受賞し、ティモシー・アンドレス、チック・コリア、アレクサンダー・ゲール、オリヴァー・ナッセン、ブラッド・メルドーに作品を委嘱した。ベルリンに拠点を置き、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、ボストン響、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、バイエルン放送響など多数の一流楽団と共演。ロンドン、ウィーン、パリなど世界の主要都市でのリサイタルも多く行っている。
ミリオス・クラシック、デッカ・クラシックなどのレーベルから、サカリ・オラモ指揮ボストン響、ヴァシリー・ペトレンコ指揮オスロ・フィル、セミョン・ビシュコフ指揮チェコ・フィルなどと共演したレコーディングをリリース。リストの超絶技巧練習曲集は、ニューヨーカーに 2016年の注目すべき録音として選ばれた。その、音楽への強い好奇心、豊かな多様性から生み出されるエネルギッシュで想像力溢れる音楽は、現在彼を世界最高峰のピアニストの一人と言わしめるに値する。
★アーティストからのメッセージ
It is always a special joy to play for the audiences in Japan and to be a guest of this wonderful country. I amlooking forward to playing the music of Beethoven, Prokofiev, Franck with my dear friend and colleague Daishin Kashimoto. I am particularly glad that a piece by the great Japanese composer Toru Takemitsu is on our program. See you in 2021! With best wishes of health and happiness,
日本の聴衆のみなさまのために演奏すること、素晴らしい日本という国をお訪ねすることは私にとっていつも特別な喜びです。
大切な友人であり、仲間でもある樫本大進さんとベートーヴェン、プロコフィエフ、フランクの音楽を演奏することを楽しみにしています。また日本の偉大な作曲家・武満徹さんの作品が私たちのプログラムにあることを私は特に嬉しく思います。
2021 年に会いましょう!みなさまのご健勝とご多幸をお祈りしています。
キリル・ゲルシュタイン